増える放火殺人

社会

大阪梅田の雑居ビルの放火殺人は、多くの人々の記憶に新しいでしょう。
二十数名が犠牲になり、究明落ちが功を奏し犯人は最後まで命を長らえていましたが、一酸化中毒による脳の障害などによって意識が戻らずそのまま亡くなってしまったんです。
犠牲になったのが診療内科クリニックであり、犯人はそこの患者の一人でした。

心療内科の医師は非常に親身

心療内科の医師は非常に親身で、患者本位に熱心に患者の訴えに耳を傾け、最良の治療法を提案してくれていたといわれてます。
リワークプログラムと言って、心を病んでしまった人が少しずつ軽作業をして、患者同士の触れ合いを通じ人を信じる心、協力する素晴らしさを身をもって体感させることで、成功体験を積み上げて自信を持つようにし社会復帰につなげるという画期的なプログラムも実践していました。
心の疲れや心の病、心の叫びを徐々に緩和していき、痛みを共有し共に社会復帰を目指すという素晴らしいクリニックで、今回のように痛まし事件が起こってしまったんです。
犯人の素性をたどる報道を見てみると、妻との離婚、息子への殺人未遂などを起こし次第に家族と疎遠になって、非常に毎日孤独な生活を送っていた様子がわかります。
そのため、きっとこの心療内科や担当医が心のよりどころになっていたはずです。
しかしながら、最後は自分のエゴに走ってしまい自ら放火して何の罪もない無関係の人を巻き添えにし、結果的に亡くなっていきました。

京都でのアニメーション会社でも同様の悲惨な放火殺人が起こる

さらに数年前には、京都でのアニメーション会社でも同様の悲惨な放火殺人が起こっています。
この事件の場合、犯人は何とか命を取り留めましたが、やけどが重度で自ら排せつや体をぬぐうことも、食事することもままならず、医師や看護師に世話になっています。
犯人曰く、このような放火殺人を犯し、自分jが命を助けていただいたことで初めて人のやさしさに触れたと発言してるんです。
放火殺人の背景には、犯人の孤独や社会からの断絶、愛情不足といったものが見え隠れしてきます。
幼少期に親の愛情を受けて育たないと、誰かの気を引くために駄々をこねたり、暴挙や暴行、万引きなどして誰か気を引こうとします。
人間は愛されず、存在を認められず、無視されるということが最も辛くいことだといわれています。
親に叱られたり、説教を受けるということは、まだその子の存在を認め、かかわりを持っているということなので心理的に孤独感を感じにくいとされているのです。

愛に飢え、社会から存在を認められず抹殺された子供の心の叫び

一連の放火殺人を見ていると、それは愛に飢え、社会から存在を認められず抹殺された子供の心の叫びと捉えることが出来るでしょう。
頬放火をする犯人の深層心理は、背感一般の良識ある人がけっして行わない大胆な放火事件を起こし、自分に注目を集めたい、存在をアピールしたいといういびつな心理状態の表れでもあります。
このような放火犯罪を連鎖的にうまないためには、社会的孤立や孤独、親の愛情、生育環境やその法整備などをもっと真剣に皆が考え問題意識をもって共有していかなければならないのです。
核家族化が進む現代では、一人で孤独に生活している人も非常に多いです。
さらに独居老人の孤独死の問題、母子家庭の育児ノイローゼの問題など孤独に関する問題は世の中に山積しているんです。

まとめ

このような問題をどう解決していくかは、やはり地域コミュニティを円滑にしたり、民生委員や地域の自治会活動など昔ながらのコミュニティやかかわりを再度現代でも見直す必要があるでしょう。
そしてNPO法人ばかりに任せるのではなく、孤独死や独居問題を自治体や行政がもっと民間と協力して介入していくことが何よりも大事だといえます。
さらには定年退職後の高齢者などを地域の介護や育児などに積極的に活用することも大事です。

タイトルとURLをコピーしました